Sunday, March 19, 2017

【閲覧注意】死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『寂れた旅館の鏡』

暗い
457:本当にあった怖い名無し:2013/07/01(月) 21:35:38.65 ID:PFwAf9RO0
黒い靄
社会人になって1年ぐらい経ったころに起きた心霊現象を語る。 

俺は元々所謂“見える”人間だった。 

高校・大学時代に有り余った時間にかこつけて
心霊スポット巡りとか廃墟に突撃とか頻繁に繰り返したりしていた。 

それも社会人になり東京の会社に就職する事が決まって、
きっぱりとそんな学生気分にケジメをつけて、
もっと他人と気軽に共有できる趣味でも持とうと思っていた。 


早速東京の部屋を探しに母親と一緒に
あらかじめ目星をつけていた物件を見てまわることになった。 

その中でも23区内で月5万、1Kの風呂トイレ別で
築10年ちょっと、更にはベランダ付のかなりの優良物件を見つけた。 


他の候補もあったが、不動産会社の人も
「これだけいい物件は自分も中々お目にかかったことないですね」と言ってた。 

事故物件とかでもなさそうなんで、母親も納得してその部屋を借りることに決め、
他の人にとられないうちにと契約を結んだ。 




458:本当にあった怖い名無し:2013/07/01(月) 21:36:09.44 ID:PFwAf9RO0
引越しも滞りなく終わり、仕事が落ち着いてきた頃から
新しい趣味でも見つけようと色々な事に手を出してみた。 

その中で俺は料理とカメラとギターに嵌っており、
学生時代の心霊体験とかその時は既に自分の中では遥か過去の思い出となっていた。 


その代わり、色んな趣味に手を出しすぎた代償として生活は本当にかつかつだった。 
元々嵌った趣味のためなら金を惜しまない主義だったので、
持ってたカードの限度額は常に上限ぎりぎりまで使っているような有様だった。 

勿論そんなこと両親には言えなかったけれど、理由をつけては金を送ってもらったりもしていた。 

そんな生活が続いて1年ちょっと経った頃。 
新入社員も入ってきて先輩になっても、家計は火の車だった。 
生活レベルは落としたくない、でも金はない。 
今から考えればこの頃もまだ学生気分と言うか若いから何とかなるだろう、
と言った気持ちがあったんだと思う。 

最後に心霊現象を体験してからは2年以上経っていたと思うがそれは突然やってきた。 



459:本当にあった怖い名無し:2013/07/01(月) 21:38:13.91 ID:PFwAf9RO0
深夜、おそらく2~3時ぐらいだとは思うが、
俺は急に目が覚めて自分が金縛りにあっていることに気づいた。 

金縛り自体は正直嫌というほど経験してきたので、抜け出し方のコツも掴んでいた。 
大体寝不足とかで金縛りにあうときはどこか一点(腕とか頭とかどこでもいい)に
力を入れて思いっきり動かせば解放されることがほとんどだった。 


しかし、金縛りの中でも所謂霊的な事象が絡んでいる場合は明確な解除方法なんてなかった。 
死ぬほど怖い思いをして、ヤバイと思った瞬間に解けるとかそういうこともよくあった。 
今回の金縛りは紛れもなく後者のものだった。 



460:本当にあった怖い名無し:2013/07/01(月) 21:40:15.86 ID:PFwAf9RO0
こういった場合にお約束で首さえも動かす事ができなかったので、
目だけを動かして後は耳から聞こえる音を頼りに現状を把握しようと頑張っていたと思う。

 そうすると、階段を上って誰かが廊下を歩いてきている音が聞こえた。

いや、正確には何かの気配が自分の部屋の扉の前までやってきている、
ということを直感的に感じていたんだと思う。 

ここまできて俺はこれが学生時代に散々嫌というほど
経験してきた現象と同類のものである気づいた。 


幽霊とかお化けとかそういう類はもう卒業したんだよ、
マジで勘弁してくれ……とか考える暇もなく、
唐突にその気配が乱暴に扉を開けようとしている音が聞こえてきた。 

鍵のかかっているドアノブをやたらめったら回して、
俺は解けない金縛りの中で心臓だけがばくばくと鼓動を早くするのを感じていた。 


するとぴたり、とドアを開けようとする音が止み、それと同時に
その気配が玄関を入って戸一枚隔てた俺の寝室の前にまでやってくるのを感じた。 

そのとき唯一動かせる目を扉のほうへやると、引き戸が5cmほど開いていることに気づいた。 



461:本当にあった怖い名無し:2013/07/01(月) 21:41:54.55 ID:PFwAf9RO0
正直オカルト大好きだった昔取った杵柄とかそんなものはなく、
ただ入ってくるなよ入ってくるなよ、と叶いもしない祈りをしながらひたすら怯えてた。 

そうしていつの間にか引き戸から目を離せなくなっていた俺は、
何か人型の黒い靄のようなものが扉を開けて入ってくるのをまともに見てしまった。

すーっと、部屋に入ってきたそれは俺の足元までやってきて、そこで立ち止まった。 
顔なんてわからないので男か女かなんてものも全くわからなかったが、
そいつが俺の足元に立ってこちらを見つめていることだけはわかった。 

程なくしてその気配はベランダのガラス戸がある方へ向かい、
そのまま外へ出て行ってしまった。 


汗でびしょびしょになった身体を起こしながら、
俺はキッチンと寝室を隔てる引き戸を確認してみた。 

その引き戸は俺が最初に見たときと同じように、
5cmぐらいの隙間が開いているだけだった。 


「心霊特番とかでもよくあるけど、こういうちょっとした隙間から幽霊が入ってくるとか定番だよなぁ」 
とか思いながら、実害がなかったこともあってか、
あっという間に余裕を取り戻してもう一度ベッドに潜り込んだ。 




462:本当にあった怖い名無し:2013/07/01(月) 21:44:12.00 ID:PFwAf9RO0
段々とさっきの出来事は夢かなんかだろうな、
と勝手に結論付けて眠りについた俺は、その後またすぐに目を覚ますことになった。 

状況は先ほどと同じ、はっきりと何かの気配が階段を上って廊下を歩いてくるのがわかる。
 そしてドアノブを乱暴に開けようとする音を聞くところまで同じ。 

ここまでくると正直夢であっても早く覚めてくれという気持ちでいっぱいだった。 
一瞬頭をよぎったのは、今度も本当に実害がなく通り過ぎていくのか? ということだった。 
こちらを見つめてくるだけで済むのか? 黒い靄の正体がはっきり見えたら? 
そんな俺の思考はそっちのけで、謎の靄はやはり人型のまま寝室に入ってきた。 

先程起きたときに開いていた5cm程の隙間は、
そのままにしておいたのか閉めたのか、記憶ははっきりとしていなかったが、
金縛りの中で視線だけを巡らせた結果、引き戸の隙間は前回と同じように開いたままだった。 


部屋に侵入してきたそれは、やはりベッドで寝ている俺の足元で歩みを止めた。 
そしてそれから目を話せない俺は、黒い靄のようなものが
前回よりもはっきりとした人の形を取っていることに気づいた。 




463:本当にあった怖い名無し:2013/07/01(月) 21:45:25.07 ID:PFwAf9RO0
髪の長い女だ。 
真っ黒な髪を腰ぐらいまで伸ばした女だが、顔ははっきりとしない。 
完全に怯えきった俺を見つめていた女は、
唐突に俺の足首を掴むとがくがくとベッドごと俺を揺さぶり始めた。 


金……返せ、返せ、金……! 

はっきりとそんな言葉が聞こえたが、正直その時は恐怖以外の感情なんて欠片もなく、いい年して泣きそうになりながら金縛りから逃れようと必死だった。 
その時、不意に力が入り物凄い勢いで上半身を起こすことができた。 
ベッドから転がり落ち、とにかくその女から逃げようと顔を上げた瞬間、
既に部屋には誰もいないことに気づいた。 


ふと引き戸をみると、やはり5cmほどの隙間が開いたまま。 
俺は何度も戸を閉め、隙間が開いていないことを確認し、俺は再びベッドに潜り込もうとした。 
しかし、俺はその時に一瞬、寒気のようなものを感じた。 
もう一度部屋の中を見てみると、ベランダへのガラス戸がわずかな隙間、開いていた。 
流石に戸締りを忘れた覚えのない俺は、誇張でもなんでもなく
歯をがちがち鳴らしながら布団を頭からかぶって寝てしまった。 




464:本当にあった怖い名無し:2013/07/01(月) 21:47:47.44 ID:PFwAf9RO0
結果としてその夜、女が再び現れることはなかった。 
朝、ベッドから起きようとしたときに、足首を捻った様な痛みを感じたが、
特にアザやそういったものを確認することはできなかった。 

ただ、俺の中で昨夜のことは夢とかではなく、
間違いなく現実に起きた現象だと言う確信だけは持っていた。

それからと言うものの、俺は寝る前に寝室の戸が
完全に閉まっていることを必ず確認するようになった。 

その時の俺が趣味や遊びに金を使って、親から金を借りていたことに気づいたのは、
多分冷静になった翌日のことだったと思う。 




465:本当にあった怖い名無し:2013/07/01(月) 21:51:42.93 ID:PFwAf9RO0
生活状況を改め、夢ではない心霊現象にあったことも段々と忘れ始めていた頃、
東京に遊びに来ていた両親・妹・叔母・従妹にこの話をした。 

妹は「何でお兄ちゃんそんなこと言うん!? いやや、叔母ちゃんらと一緒にホテル泊まる!」とか駄々をこねてたが、幽霊否定派の親父が一喝して渋々俺の部屋に泊まることになった。 

逆に従妹は昔からこういう話が好きだったこともあってか、
泊まりたい泊まりたいと最後まで抵抗しながら叔母に連れられて帰っていった。 

親父は死体とかをよく見る職業についていたのだが
「何十年もこんな仕事してて幽霊とか一度も見たことないわ。
心霊写真とかも何枚も見たけど全然信じられへん」と豪語していた。 




466:本当にあった怖い名無し:2013/07/01(月) 21:52:38.46 ID:PFwAf9RO0
その後、正月に家に帰ったときに知ったことだが、
どうやら俺はその年、厄年(しかも本厄)だったそうだ。 

幽霊を見たことと関係があるのかは不明だが、
母親がえらくそのことを気にして厄除けの御札を買ってくれた。 


決められた方角に向けて玄関に貼らなければならないらしく、
家に帰って早速貼ったのだが、1000円そこそこの御札でも
何かとてつもなく頼りになるように見えて仕方がなかったことを覚えている。

あれからずっと同じ部屋に住んでいるが、
再びでそういった心霊現象にあうことはなくなった。 

今でもあの霊の正体はわからないが、
あれから生活に余裕ができるようになったのも事実だ。 




606:本当にあった怖い名無し:2013/07/06(土) 00:39:06.62 ID:axSRWm+aP
騒ぎ声
上の話見てふと思い出したんだけど 


昔母ちゃんと車で出かけた時に
「今日はどこかで運動会でもやってるのかねぇ」て唐突に話しかけてきたんよ 

俺は(何いってんだ?)て思いつつ適当に「どうだろうね~」なんて答えてたんだ 

その日の夜は親戚が集まってばあちゃんの家でワイワイやってたんだけど 
「今日ここに来るときに”ワーッ”て大勢の人が騒いでる声を聞いたんだけど
どこかで運動会でもあったのかね」 

て母ちゃんがみんなに聞いたんだ 

つっても今は夏休みだし運動会をやるような場所は近くに
小学校があるくらいでもちろんそこで運動会もやってない
(というか俺が通ってる学校だったから何か行事があれば親も知ってるはず) 

母ちゃんは相当気になってるのか「おかしいねぇ、おかしいねぇ」て繰り返すもんだから詳しく話を聞いてみたんだ 

母ちゃんが言うには婆ちゃんちに向かってる途中
少し小高い丘になってる所の横を通った時に大勢の人が
「ワァーッ!」て騒いでる声が聞こえてその日は人が集まるような行事があるなんて
聞いてないし声もただならない感じの叫び声だったからずっとおかしいと思ってたらしい 




607:本当にあった怖い名無し:2013/07/06(土) 00:40:08.05 ID:axSRWm+aP
親戚の人達も行事があるなんて心当たりもなかったから首をひねってたら
普段無口な婆ちゃんがポツリポツリ語り出した 


「昔あの辺に汽車が通っちょってね。そん頃にそがぁし人が乗って走った時があったんよ。も人も一杯で窓から乗り出したり色んな所に掴まったんまま
乗っちょったから坂道ん時に汽車が登れんごなってね。 

途中で逆に下り始めてそん時人が騒いで飛び降りたり
押されて落ちたいして人が何人かけ死んだのよ」 


婆ちゃんがいうには戦前母ちゃんが声を聞いた場所のあたりで
昔汽車が乗客の重さに耐えられなくて山を逆走して
その時パニックになった乗客の何人かが落ちて亡くなったらしい 

母ちゃんが聞いたのは多分その時パニックになった乗客の声だろうってさ 

これ見てる人もうすうすわかってると思うけどその日はお盆だったからさ 
婆ちゃんはそれ以上何も言わなかったし
そこにいた親戚もちょっと引いちゃってその日はお開きになったんだ 


親はみんな家に帰って俺は従妹たちと
次の日みんなで遊ぶ予定だったから婆ちゃんちに泊まったんだ 

そんで布団に入って少ししたら玄関にドンドンッ!て
何かぶつかる音がして俺は(何だろう?誰か忘れ物でもしたのかな?)て思って
玄関に向かおうとしたら婆ちゃんが 

「猪がきたねぇ…噛まれたら危ないから絶対に出たらいかんよ。
そのうちどこか行くから出たらいかんよ」て見に行くのも止められてさ 


次の日起きてから見に行ったらススみたいな黒い物が手形みたいに玄関に沢山ついてた 
猪が鼻とか前足で押して砂がついただけなんだろうって思うようにしたけど
それ母ちゃんが帰るときに通った玄関にだけしかついてなくて
他の場所には一切ついてなかった 


婆ちゃんはもういないし今となっては本当なのかどうかわからないんだけど
あの時外に出てたら何が起こってたんだろうって今でもぞっとする… 


ちなみに場所は鹿児島の隼人町って所の話 



619:本当にあった怖い名無し:2013/07/06(土) 09:07:33.16 ID:CzEUDk9J0
>>607 
洒落にならない怖さではないけど、ちょっと面白い。 

俺が隼人町付近の列車事故を必死に探してしまったのは内緒だ。 



622:本当にあった怖い名無し:2013/07/06(土) 09:26:04.87 ID:axSRWm+aP
>>619 
俺も気になって何年か前に調べたんだけど戦前の事はさすがにわからなかったんだよね 

鹿児島空港から国分市に下る道のファミマあたりまでの話なんだけど
汽車が通ってたかどうかもわからないし鉄オタスレででも聞いてみようかなって今考えてる 

まぁこれ以上はスレチなんで暇な時にでも俺の自己満で調べてみます、
見てくれた人たちありがとマッチョンチョン 



57:本当にあった怖い名無し:2008/01/08(火) 03:41:14 ID:BwpMeeNd0
寂れた旅館の鏡
甲府方面にある旅館に泊まった時の話 

長文になりますので長いの嫌いな方スルーしてください。 

俺と彼女が付き合い始めて1年ちょっと経った時に、 
記念にと思い電車で旅行をした時の事。 

特に目的地も決めておらず、ぶらり旅気分で泊まる所も適当に 
確保するという感じの旅行だった。 
初日は山梨方面に向かい、なんとなく清里で降りてホテルに泊まった。 

次の日、ホテルを出て富士山方面に電車で向かった。 
甲府駅で降り、城跡を見たりして夕方近くに再度電車に乗り込み静岡方面へ。 
途中で温泉街を見つけたため、その日の宿を探そうと 
電車をおり駅においてある案内板で旅館を探し電話をした。 
近場の旅館やホテルは満室だった為、温泉街から少し離れた宿に 
電話をして空室を確認し迎えに来てもらった。 

迎えの人は30分過ぎても来ず、1時間後に軽のワゴンで 
到着した。この時点で少し嫌な感じ(霊的な意味ではなく、失敗したかなと。)が 
したが、迎えに来てもらっている手前何も言わずに車に乗る。 
車はきれいなホテルや旅館を尻目にずっと進み、山奥の方へ。 
周りには川しかない環境で不安は更に増していった。 



58:本当にあった怖い名無し:2008/01/08(火) 03:42:45 ID:BwpMeeNd0
結局、着いた旅館はボロボロで周りには店も何もない。 
既に辺りは暗くなっており、本当に廃墟のようにしか見えない。 
旅館に着いたは良いが、女将が迎えるわけでもなく、仲居が来るわけでもない。 
運転してきたおじさんが部屋案内をする始末。 

食事の時間だけ告げるとそのおじさんも直ぐにどこかへ。 
客は一応他にも居るようで、横の2部屋がうまっていた。 
食事まで時間があったので先に風呂に入ろうと言うことになった。 
でも、風呂場へ着くと風呂は一つしかなく、女性と男性の使用が交互に時間で区切られていた。 
その時間帯は女性の使用時間だったため、彼女だけ先に入ることに。 

俺は疲れのため部屋で炬燵に入りながらウトウトしてた。 
それからしばらくしていきなり金縛りに。炬燵の中に入れていた足先から 
ゆっくりと何かが這い上がってくる感じがしてるけど、身動きが一切とれない。 
ズズズという音が耳元で聞こえ始め、まぶたを開けようにも眼球の上を皮ごしに 
誰かが押しているような感じで目が開けられない。 

耳元のズズズという何かを引きずるような音は近づいてきており、ズズズに混じって 
人の息遣いが聞こえる。ズズズ、ハァ。ズズズ、ハァ。という一定のリズムで誰かが 
何かを運んでるような感じの音と息遣い。そして「タスケテ。タスケテ。」と小さく聞こえる呟き声。 
足元からは何かが這い上がってきてるように感じる。 



59:本当にあった怖い名無し:2008/01/08(火) 03:44:38 ID:BwpMeeNd0
その時、入り口の襖が開き彼女が戻ってきた。それと同時に金縛りも解けた。 
かなり汗をかいており息も荒くなっていた。、 
彼女は心配していたが、あまり心配させたくなかったのと 
自分自身も安心したかったので変な夢を見ただけと言い風呂へ行く準備をした。 

しかし、男性の使用時間は食事を持ってくる時間と重なっていた為 
先に食事を食べる事に。この食事が不味い事、不味い事・・。 
食事をした後に風呂場へ向かうと誰もおらず 
独占状態。誰も居ないのを良い事に風呂場で泳ごうと思い、足を湯船につけると 
ぬるい。ぬるすぎる。その為湯船に入っても全然温まらずに寒くなる一方。 

イライラしながら更衣室に向かう途中、窓から「コツコツ」と誰かが叩いた。 
ビクッとして窓を見るが外は真っ暗で何も見えない。 
先程の金縛りを思い出し、怖さが急に沸いてきて逃げ出すように更衣室の 
ドアを開けようとした。 

その瞬間、「コンコン」と再度誰かが窓を叩く。 
コンコン、コンコンと2度3度と繰り返し叩いてくる。 
何かを確かめようと、窓に目を向けかけた時、コンコン(ズズズ)コンコン 
と何かを引きずる音がまぎれて聞こえた。 
そのため、直ぐに更衣室へ行き、 
体も拭かずに浴衣をきて部屋へ逃げ込んだ。 

部屋に戻り彼女に先ほどまでの事を話すと、彼女は 
「ここお化け屋敷みたいだもんねー」と俺を落ち着かせるために 
笑いながら「疲れよ、疲れ。暖かい物でも買って来るね」と言って部屋を出た。 
俺は怖いのと、彼女にそんな醜態を見られて恥ずかしいのとで複雑な気分で待っていた。 



60:本当にあった怖い名無し:2008/01/08(火) 03:46:51 ID:BwpMeeNd0
しばらくして彼女がココアを持ってきてくれたのでそれを飲み 
押入れの上段から布団を取り出し 
敷いて早めに寝ることに。(布団も自分で用意する旅館でした。) 
二人とも疲れていたため直ぐに眠りについた。 
が、 
夜中にいきなり横の部屋から叫び声が聞こえて目を覚ました。 

彼女と二人で顔を見合わせて何があったのか耳を澄ましていると 
横の部屋の客が廊下にパタパタと逃げている音が聞こえる。 
女性客2人らしく二人でワーワー言いながら廊下で騒いでる。 
夜中に何を考えてるんだ、というのと睡眠を邪魔されたのとで 
文句を言おうと怒り気味で廊下へ出た。 

俺が廊下に出た事に驚いたようで、女性客は大泣きしながら 
「キャーーーー」と叫びだす。その声に、彼女も何事かと廊下へ出てきた。 
彼女達は泣きながらガクガク震えており、一人に至っては発狂状態になっている。 
さすがに、怒る事はせずに「どうしたんですか?」と聞くも震えるのみ。 
自分達の部屋へ呼ぶも拒否して首を振る。 

しばらくその状態が続いたが、彼女らは段々と落ち着いてきた。 
しかし「どうしたんですか?」と聞いてもその質問には一切答えない。 
ただ、彼女達の部屋に何かあるようでずっとその方向だけをみて「あっ。あっ。」という感じ。 
何か不審者でも出たのかと思ったため、自分の部屋に戻り、入り口にあった箒を持って 
彼女達の部屋へ入ろうとすると、「あ、や、やめたほうが。。」と服を引っ張り止められる。 
「あ、いや、大丈夫ですよ。何かあれば直ぐに逃げますから。」と言い、中へ向かった。 

中は明かりがついており、入り口から部屋全体を見渡せる。 
変わったところは何も無く、誰もいない。 
廊下へ戻ろうとしたときに入り口の真横から 
ズズズ ズズズと音がした。 
焦って廊下へ逃げ出したところで、誰かが入り口横の押入れに居るんだなと思った。 



61:本当にあった怖い名無し:2008/01/08(火) 03:49:14 ID:BwpMeeNd0
すぐに部屋のドアの前で身構えて、「おい、出て来い。」と叫んだ。 
すると横の部屋から男性客が出てきた為、又女性客たちの悲鳴が聞こえた。 
男性客に事情を話し、多分部屋の入り口横にある押入れに 
誰かが隠れてるのではないかと 
伝えると男性が従業員を呼びに行くように女性達に指示した。 
男性客は、「私が中へ行くから援護してください。」と彼の部屋から同じように 
箒を持ってきて中へ。 

まずはドアを開けて部屋を見渡す。誰も居ない。 
次に横の押入れのドアの前に立ち、開ける準備をした。 

その時、 
ドン!!ドン!!っと押入れから鳴り、ズズズ、ズズズという音と共に襖が 
少しずつ開き始めた。 
襖はゆっくりと開いていき、その襖の間から何かを引きずっている音とともに 
人の体の一部らしきものが見え始めた。 
襖の間から手が出てきた瞬間に男性客は思いっきり襖を閉めて、 
相手の手をはさんだ。しかし、その手の主は何も言わない。 

それどころかズズズとはさまれた手を出してくる。 
すかさず、男性客はその出てきている手を思いっきり箒の柄の部分で殴る。 
が、相手は何も言わない。 
俺は何だか嫌な気分になり箒でおもいきり手を中に押し込めた。 



62:本当にあった怖い名無し:2008/01/08(火) 03:50:20 ID:BwpMeeNd0
その瞬間、 
ガンガン ガンガンと後ろの窓がたたかれれ 
「ああぁあぉっぁあ」と変な声が聞こえたので振り向くと 
窓ガラスがまるで鏡の様な状態になり(外が真っ暗だった為)、部屋の様子が映っていた。
 箒を持って立っている俺。 
その横に同じように箒を持って立っている男性客。 

部屋の様子は同じ。 
ただ違うのは、 
窓ガラスに映っている押入れは開いており、 
押入れの上部分に奇形の人間らしきものが、ベタと這い蹲って 
こちらを見てる。一瞬何がなんなのか分からないまま直ぐに 
押入れに向き直ると部屋の押入れが開いた状態になっている。 
ただそこには誰もいない。男性客も同じものを見たらしくキョトンとしてる。 

どちらともなく、再度窓ガラスを見るも窓は部屋の様子を映しているのみ。 
そこには先ほどの奇怪な人物は居ない。それから30秒ぐらいたったあとに 
従業員の女性を連れて来た彼女達が戻ってきた。 
男性客と俺は何をどう説明すればいいのかわからなかったが、 
起きたままの事を話す。女性達は「もう、いやー。帰る。もう、帰る」 
と泣きながら叫び、従業員は 
「そんな事在る分けない、今までそんなことがあったことは一度もない」 
の一点張り。男性客が 
「確かに居た筈なんですけどね。。なんだったんでしょうか。」と俺に聞いてくる。 

彼女も「本当に見た?見間違いじゃなくて?」と不安な様子。 
俺も本当に見たのかどうか段々と分からなくなる。 
ただ、箒で叩いた時の手の感触などはある。男性客も同じようで、 
「見間違いのはずはないですけどね。」と言う。 



63:本当にあった怖い名無し:2008/01/08(火) 03:52:13 ID:BwpMeeNd0
従業員は「この旅館でそのようなことはありません!」とむきになり、 
部屋へ入り押入れを見渡す。そこには何も無い。押入れの下部分には 
布団が入ってるのみ。「誰もいないじゃないですか、ただの見間違いです。」 
と威圧的な態度で言う従業員。ただ、振り向いた際に「ヒッ」と驚きの声を出し尻餅をつく。
 俺は何が起きたのかわからずに従業員が見ていた方向、窓を見るも何も映ってない。 

再度、「ひぃーー」と押入れから離れて廊下に逃げ出す従業員。 
何が何だかわからない客一同。「何ですか?どうしたんですか?」と聞くと 
「下、押入れの下」と言う。直ぐに男性客が部屋に入り押入れ下をみるも 
布団があるのみ。反対側の襖を開けて確認してもやはり布団があるのみ。 

「なんですか?何も無いですよ?」と言った瞬間、6人全員がいる状況で 
窓ガラスが コンコン、コンコンと叩かれた。一斉に窓を見る。 
窓には部屋が映っている。人数は合わせて6人。窓には廊下に座ってる従業員も映ってる。
 女性達も映ってる。俺も彼女も映ってるし男性客も映ってる。 
ただ、布団と布団に挟まれてもう一つ顔がある。
男性なのか女性なのかは分からないが
顔らしきものがある。

男性客が直ぐに押入れから離れて確認する。その様子も窓には映っている。 

しかし、俺を含めた他の人たちの目は窓の中の押入れに釘付け。 
その顔らしきものはズズズ ズズズと音を出しながら出てこようと顔を引き摺って 
体を捩ってるように見える。ズズズ ズズズ の間にハァと息遣いも聞こえる。 
男性客はそこから逃げるように後ろへ。それを追いかけるようにズズズと顔も出てくる。 

そこで彼女は違和感を感じたらしく「そっちじゃだめ!」と男性客に言った。 



64:本当にあった怖い名無し:2008/01/08(火) 03:54:49 ID:BwpMeeNd0
ちょっと表現するのが難しいが通常、鏡は前後が逆に映る。 
つまり男性客が後ろにさがれば男性客の背中が窓に大きくなって写る。 
同様に顔が近づけば顔も大きくなって写ってくる。 
ただ、彼女の一言で気付いたのが 
顔は布団から出てきてると言うよりも、窓から出てきてるように見える。 
男性の背中は大きくなって写っているが立体感は無いのに対して、 
顔は出てくれば出てくるほど立体感を増している。 
男性客に「こっちへ逃げて!」と言うと直ぐにこちらへ逃げてきた。 

顔はどんどん布団から這いずって出てくる。ズズズ ズズズという音は 
入り口横の押入れから聞こえるが、窓から顔が立体的に出てくる。 
それと同時に段々と顔だったものがはっきり見えだす。 

今まで顔と思ってたが、顔で合ってるのかどうかを疑いたくなるような 
奇怪なモノが窓から出てきた。それはグチャグチャな薄桃色の塊だった。 
体はグチャグチャになっており、それを顔のような塊が引き摺っていた。 

その際に出る音が ズズズ だった。 
人の目の場所に垂れさがった目玉と口の位置に窪みがあるため 
人の顔に見えてただけで、実際は布団から何が出てきてるのかわからない。 

今まで発狂していた女性客達も、何が起きてるのかわからずただ呆然としている。 
その瞬間 
「そっちじゃねぇおぉ」と後ろから声が聞こえた。 
それと同時に顔の様な塊は「ああああああああああああああああああああああああああああ」 
と動物の鳴き声の様な叫び声を上げて凄い速さで這いずり回り 
窓の外に向かってくねくねと動きながら這って行った 



65:本当にあった怖い名無し:2008/01/08(火) 03:56:32 ID:BwpMeeNd0
本当に何が起こったのか、何だったのかは分からず仕舞い。 
全員が何も声を発せれないし、理解しようにも理解できない状況。 
時間がたち寒さを感じ始めてきてから男性客が、 
「とりあえずロビーかフロントにでもいきませんか?」と全員に向かって言い 
玄関前のロビーに向かい、他の従業員も駆けつけて暖房を入れてもらった。 

毛布やら上に羽織る物やらを用意してもらい暖かいお茶を飲みながら朝まで無言で待った。
 他の従業員達には女性従業員から話をするも信じられないと口にしていた。 
さすがに大人6人が震えてるので信じるも何もないだろうが。 

朝方になり女性客達は荷物を取ってきて欲しいと従業員に告げて 
「なんでこんな目にあうのよ。なんなのこの旅館。」と文句を言い始めた。 
男性客と俺と彼女は少し話をして、起こった事を整理しようとした。 
「窓の外は墓地か神社でもあるんですか?」と彼女が従業員に聞くと 
「外は崖になっていて、直ぐ下に川があるだけです。」と答えていた。 

そこで風呂場で起こった事を従業員に話すと、風呂の外も川だけとの事だった。 
結局何が起こったのかはさっぱりわからず。 
外が明るくなってきたので、従業員が朝食を持ってきて、それを食べた。 
女性客達は直ぐに帰りたいからと、タクシー呼び、取ってきてもらった荷物を持って 
そのまま旅館を後にした。男性客と俺と彼女は部屋に戻り荷物を纏めようとしたが 
やはり恐怖が残っており、他の従業員に着いてきてもらった。 
そして荷物をまとめて車で駅まで送ってもらう事に。 



66:本当にあった怖い名無し:2008/01/08(火) 03:58:09 ID:BwpMeeNd0
男性客は車で来てたようで、そこで挨拶を交わし別れた。 

車に乗り込み、駅へ向かう途中車窓から川の方向を見たときに何かが居る様な気がした。 
ただ、何も見えなかった。駅に着き、 
運転手が「本当に申し訳ございませんでした。又の機会をお待ちしております」と言い帰っていった。 

二度といくか。 

彼女と色々考察してみたけど、あの塊が霊だとしたら何なのか。 
誰かに憑いていたのか。それともあの旅館にいたのか。 
俺が金縛りに会った時に聞こえた「助けて」は誰が言ったのか。 
結局わからないままです。 

自分が何となく思ったのは、 
部屋によって異なっているだけなのかも知れませんが、 
布団の置き場所が上下段が異なっていたのと、 
女性従業員に聞いた際に自棄にむきになって否定してたので 
旅館側は何か知ってるのかな?とも思います。 


自分は二度と行く気は無いですが、 
未だにその旅館はその温泉街で経営を続けています。 
場所は言いませんが、その辺りは何か曰くでもあるのかもしれません。 
ただ実際変な体験だったので表現するのも 
難しく、実際のところ何もわかってません。 

長文の上、誤字・脱字もあるかと思います。 
また、初めて書き込みするので文章が纏まってないかもしれません。 
申し訳ないです。 
それと、自分にとっては、洒落にならなかったので、 
洒落怖かほんのりで悩みましたがこちらで。 
以上で体験談終わりです。 



69:本当にあった怖い名無し:2008/01/08(火) 04:05:27 ID:GzCuV0Gm0
>>66 
 
確かにオチがないだけに気味が悪いな。 
久しぶりに洒落にならないのスレらしい話だな。 
怖かったよ 



161:モヤモヤ:2008/01/09(水) 17:42:54 ID:mrf9XGopO
モヤモヤ
これはオレの話です 

中学最後の修学旅行で某都道府県の旅館に止まりました。 
当時オレが通っていた中学校は1学年で
600人以上生徒がいる地元1のマンモス校だったらしく 

男子と女子で何メートルか離れた別の旅館に宿泊し宴会が行われました。 
その日は台風が強く接近しており突風で1枚窓ガラスが割れてしまい修理屋まで呼ぶほどでした。 

窓側 A俺BC 入口 
四人部屋で寝る位置はこんな感じに決まりました。 
部屋の中で賑やかしなAがエロ・怖い話に花を咲かせて時間はあっという間に過ぎ 
そのうち就寝時間なので先生が見回りで確認しに来ました。 
勿論みんな寝たフリ 

曖昧ですが深夜の1時過ぎた頃だったと思います。 
TVも飽きてみんな疲れて寝てた所を起きた。 
強い雨音の中なのに地面を蹴って跳ねる音と呼び声が混じって聞こえる。 

おーい、いるんだろー、おーい、いるんだろー 

その声は何分もずっと聞こえてきた。 
B「起きてる?」 
C「なんか変なの聞こえね?」 
どちらがBでCかなんて細かく覚えていないが3人で布団から起き上がって
カーテンのある窓の隙間からを少し覗く 

Aだけが反応せず眠っていた。 

呑気な奴だな 



162:モヤモヤ:2008/01/09(水) 17:44:45 ID:mrf9XGopO
カーテンを少しずつ捲る、隙間から回りを覗く。 
3人がそこに歪な存在を感じた。 

髪が無く、眼の形が歪で、体の一部が黒い 
それ以上の特徴はオレの記憶が拒否してて覚えていない 
喉と首筋の近くに強い寒気がきた 
見てはいけないモノ 

ウワッ・・・ 

ソイツの首がグニャっと曲がって 

グヘェッ 

って。笑った。 
よく犯罪や警察の特集番組で出る 
男性の声を分からないように変声機でゴツく変えたような、そんな感じの笑い声。 
人間が自然に発声できるようなものでは無い。 
怖くなってカーテンを締めて3人とも自分の布団に潜った。 
グヘェッ っていうさっきの笑い声が耳にこびりついてしまう。 

ベランダに人影ユラユラ揺れているのが見えた。ここは二階 
近づいて来たんだ、冗談じゃねぇよ。 
その得体の知れない存在が何度も何度も窓ガラスを強く叩く音 
それは明らかに突風の衝撃とは違い、怒り激しく規則性のある叩き方だった 
普段はクラスの中で威張って先生に迷惑かけてるAの体がオレの横で額から汗を出して泣いていた 

コイツも本当は起きてたのか 



168:モヤモヤ:2008/01/09(水) 19:15:03 ID:mrf9XGopO
Aがブツブツ何か喋っている。 
部屋の中にその声が聞こえた。 
念仏では無い 

もうしません、もうしません、もうしません 

その時に誰がこんな原因を持ち込んだのか理解した 

コイツだ 

錯乱した俺はB、CとAを置いて真っ先に部屋から叫びながら抜け出す。 
そこから先の記憶は無いんだが違う部屋で目覚めた。 
3人は部屋の前で先生に倒れているのを発見されて助けられたらしい。 

先生が部屋に行くとAが汗、涙、鼻水を垂らし、
さらに汚い話だが糞尿も排出して失神していたらしい 

Aは深夜の中、救急で病院に送られた 
旅館の人が通報したので警察の人が来て色々聴取されたが
何を答えればいいのか分からなかった。 



結局修学旅行も乗り気じゃないまま終わった。 
Aは様子がおかしくなった。 
たまに学校に来るようになったんだが変貌して無口になり誰とも話さなくなった。 
アレからBとCもオレを避け昔のように4人で集まって一緒に遊ぶような事は無くなった。 

Aは途中で早退したり、3学期になると一度も学校に来なかった。
結局卒業式にも出席しなかった 

卒業して高校生になり、いつだかたまたまAの家の近くを通ると解体されて無くなっていた。 
Aの行方は知らない。結末も知らない。 
物語が続くような創作じゃなくリアルな話だから 



303:本当にあった怖い名無し:2008/01/11(金) 21:49:10 ID:UIZW9/tWO
カブトムシ
携帯から失礼する。 

子供の頃、友達にKと言うヤツがいた。 
Kはカブトムシをいっぱい飼っていたんだが、成虫を集めて飼育するのではなく、 
卵や幼虫から育て、飼っていたのだった。 

カブトムシの飼育は案外難しい。ましてや専門的知識も特にない 
幼い少年が世話してる訳なので、成虫になるまで育たず幼虫や蛹のうちに 
死んでしまうヤツも多々あった。 
…子供の発想ってのは恐ろしいよな。 
ある日Kの家に遊びにいくと、Kが紙コップに割りばしを突き立て、 
何かを潰し混ぜている。 
一体何をしているのかと、俺はヤツの手元を覗きこんだ。紙コップのなかで 
かき混ぜられていたものは 
成長仕切れず死んだカブトムシ 

紙コップ内の混沌と、かき混ぜられるソレの音は今でも忘れられない。 



307:本当にあった怖い名無し:2008/01/11(金) 22:42:43 ID:6+KwHnjP0
>>303 
その彼は一体どんな意図でカブトをミキシングしていたんだろうか・・・ 
おぇぇ 



597:本当にあった怖い名無し:2008/01/16(水) 23:16:18 ID:bVTTWbDP0
怖い話書いてくれよクズども 



599:本当にあった怖い名無し:2008/01/16(水) 23:35:33 ID:I5G7E7+K0
>>597 
巣の中
家のマンションの屋根付き駐車場に燕が巣を作ったんだが、親鳥が育児放棄。 

下には雛が散らばっていて、何故かつぶれている。 
まだ残っている一羽が必死に鳴いている。 
近所の動物病院に相談すると、野鳥保護を行ってるので引き取ってくれることに。 

家に帰って急いで小さいイスを探し、
雛を入れるための箱とビニール手袋を持って駐車場に走る。 

ビニール手袋をはめ、雛に手を伸ばすがなかなかでてこない。 
困って手をひっこめる。 
ふと下を見る。 
手から腕にかけて何百匹ものダニがぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞ 

半狂乱。 

パニくりながらもイスから降りてビニ手を外そうとする。 
地面が見える。 

何万匹ものダニがうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ 

履いてきたのはサンダル。 

足にもダニがぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞ 

結果:トラウマ(書いている今も蕁麻疹が・・・) 

それでも雛を出そうとしたが雛拒否(´・ω・`) 
次の日見に行ってみると雛は冷たくなっていた 
ダニは巣の中にちょっといるのみ。 
あのダニは一体どこへ行ったのか・・・ 

あぁ~ゾワゾワする・・・ 



600:本当にあった怖い名無し:2008/01/16(水) 23:37:57 ID:bVTTWbDP0
>>599 
ぉぉぉ結構いいね 
自分はこういう動物系や虫系がくるな 



799:本当にあった怖い名無し:2008/01/18(金) 19:42:04 ID:m/L82xJyO
『君にもできる!オバケの声を録音!』
昔、小学生の時『ムー』についていた小冊子を見ていたら、
『君にもできる!オバケの声を録音!』という阿呆な記事があって、
阿呆な自分はその方法を実践したんだ。 


当時はCDもなくラジカセの付属のマイクで、
「霊界の皆様現世で言い残した事がありましたらこちらでお話下さい…」 

と言ってカセットを空録音するという簡単な方法だったしね。 
部屋を暗くして部屋から退室してオートリバースで60分。 

隣の部屋にはアニキが勉強していたけど邪魔をしてはいけないと思い内緒でやっていた。 

60分経ってA面を真面目に再生したが、ザーという音しかしない…そりゃそうか。 
痺れを切らして頭出しボタンを押した。 
何かが入っていれば、チュルル~て音するしね。 



800:本当にあった怖い名無し:2008/01/18(金) 19:53:46 ID:m/L82xJyO
B面に入って半分…『チュルルチュルルチュルル…』 
小学生の阿呆の分際で恐怖だけは一人前に感じた。 
恐る恐る巻き戻して再生したんだ。 
『ザー、(ここでなぜかノイズが完全にクリアーになる)』 

『ギギー(鉄のドアが開くような音)ママー止めてー(男の子?)止めてよーママー(女の子?)助けてー?止めてよ!(二人。)』 
『(ママーらしき人はここで書類のような物を数える)シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ。ママー止めてー(叫び続ける子供達)』 

叫び虚しく鉄のドアは再び閉まった。 

ギーーーガッシャーン………………ザーーー。 



801:本当にあった怖い名無し:2008/01/18(金) 19:54:57 ID:m/L82xJyO
青ざめた俺はアニキの悪戯と決めつけて隣の部屋に殴り込んだ。 
テープを聞かせたらアニキも青ざめていた。 

「お前?下にいたんだろ?(自分の部屋は2階)こんな大きな音聞こえたか?」 
たしかに…ありえない音量で録音されている。 
で、自分の部屋のドアを思い切り閉めて実験してみたんだよね。 
「駄目だ…ノイズが消えない…」 
似たような音は出るけど、お袋からうるさいと苦情がでる始末。 
考えたら男の子と女の子の多重録音なんてラジカセじゃ無理だ…二人いないと… 
「この声はどうやったら吹き込めるんだ?」 

当時はかぐや姫やらオフコースの心霊レコードが有名で、アニキと俺は話し合い「呪わしいから消却しよう」と結論して消却したんだ。 
未だにあの会話の意味が解らずにいる。 

みんなもふざけ半分で霊界の声を聞こうとかしないでな。 

オチがなくてゴメンけど本当の話しです。 



836:リツコ 1/3:2008/01/19(土) 14:06:45 ID:xhv0ELmu0
リツコ
俺、小さい頃の記憶ってほとんど残ってないんだけど、 

ひとつだけものすごく鮮明に思い出せるのがある。 
幼稚園の頃、俺は幽霊の女の子と遊んでた。 
その子は確か名前はリツコ。 

はじめて会ったのは、当時住んでた団地の裏手に広がってた 
芝生の空き地で一人で遊んでたときだった。 
俺は彼女と出会い、しばらく一緒に遊んだ後、リツコは 
自分が幽霊であることを俺に明かした。 

自分から正体を明かすなんて今思うとかなり珍しい種の幽霊だったと思う。 
リツコは至極真剣な顔だったから、俺は彼女が嘘をついているようには 
見えなかった。実際よく見たら足がない。本物だと思った。 
だけど怖くはなかった。リツコと遊んでいると本当に楽しくて 
いつも気がついたら夜だった。時間を忘れるって 
まさにこのことなんだと子どもながらにひしひしと感じていた。 



837:リツコ 2/3:2008/01/19(土) 14:08:02 ID:xhv0ELmu0
別に自分はリツコに呪われているふうでもなかったし、 
取り憑かれてるつかれてるふうでもなかったから、 
単なるちょっと違った種の友達として、 
毎日のように遊んでいた。 
親や友達には秘密。何故か秘密にすべきだと感じてたから。 

たぶん幼稚園の年長の終わりごろだったと思う。 
ある日俺がいつものように芝生の空き地に行って、夜まで遊んで、 
じゃあ帰るね、と言ったところで、いつもはじゃあね、と見送ってくれる 
リツコが俺を引き止めた。怪訝な顔をする俺に、リツコは確かにこう言った。 
「○○くん(俺)は、しんじゃだめだよ」 
その言葉が意味するところはそのときの俺にはわからなかったから、 
とりあえずうん、と答えておいて、俺は芝生の空き地をあとにした。 

それ以来、もう俺はリツコと会っていない。 
消えてしまったのだ。跡形もなく。 
そしてちょうどその頃俺は引っ越すことになって、 
芝生の空き地から遠ざかった。 
けど、今でも、一時もリツコのことは忘れたことがない。 



838:リツコ 3/3:2008/01/19(土) 14:09:01 ID:xhv0ELmu0
でね、俺いま鬱病なんだ。 
いや、正しくは医者がそう判断しただけなんだけど。 
だって鬱病にかかるような原因がちっとも思いつかないんだ。 
別にいじめられてるわけでもないし、家族はみんな仲いいし、 
正直俺のんきだからストレスなんてあんまり感じないタイプだし。 

でもね、何故かよくわからないんだけど、何をしても楽しくないんだ。 
あんなに好きだったパソコンもアニメも全然楽しくない。 
すでに楽しいっていう感情さえ忘れかけてるような気がするくらい。 
もちろん何度か自殺は図ったよ。 

でも、何故か毎回助かっちゃう。 
絶対死ぬだろうっていうようなやつでも、どうしても助かっちゃう。 
楽しくないと思うたび、 
自殺を図っても助かってしまうたび、 
俺はリツコのことを思い出す。 

異常なまでに楽しかった日々。 
「○○くんは、しんじゃだめだよ」 

そしてね、 

俺が鬱病にかかったのって、ちょうど、リツコと出会った頃なんだよね。 



839:本当にあった怖い名無し:2008/01/19(土) 14:13:08 ID:NuZ8AnhE0
>俺が鬱病にかかったのって、ちょうど、リツコと出会った頃なんだよね 
それは幼稚園の頃から鬱病ってことか?それはそれで凄いな 



842:リツコのひと:2008/01/19(土) 14:27:38 ID:xhv0ELmu0
>>839 
ごめん言葉が足らなかった 
リツコに会ったのって夏の終わりごろなんだけど、 
今年の夏の終わりごろに鬱にかかったって意味。 
ボキャブラリ貧困でスマソ… 



696:その1:2008/01/17(木) 21:36:23 ID:U3a23e/90
邪視
これは俺が14歳の時の話だ。
冬休みに、N県にある叔父(と言ってもまだ当時30代)の別荘に遊びに行く事になった。 

本当は彼女と行きたかったらしいが、最近別れたので俺を誘ったらしい。 
小さい頃から仲良くしてもらっていたので、俺は喜んで遊びに行く事になった。 

叔父も俺と同じ街に住んでおり、早朝に叔父が家まで
車で迎えに来てくれて、そのまま車で出発した。 

叔父は中々お洒落な人で、昔から色んな遊びや
アウトドア、音楽、等等教えてもらっており、尊敬していた。 

車で片道8時間はかかる長旅だったが、車内で話をしたり音楽を聞いたり、
途中で休憩がてら寄り道したり、本当に楽しかった。 


やがて目的地近辺に到着し、スーパーで夕食の食材を買った。
そして、かなりの山道を登り、別荘へ。 

それほど大きくはないが、木造ロッジのお洒落な隠れ家的な印象だった。 
少し下がった土地の所に、2~3他の別荘が見える。人は来ていない様子だった。 

夕食は庭でバーベキューだった。
普通に安い肉だったが、やっぱり炭火で焼くと美味く感じる。 

ホルモンとか魚介類・野菜も焼き、ホントにたらふく食べた。
白飯も飯盒で炊き、最高の夕食だった。 


食後は、暖炉のある部屋に行き、TVを見たりプレステ・スーファミ・ファミコンで遊んだり。 
裏ビデオなんかも見せてもらって、当時童貞だったので衝撃を受けたもんだった。 
深夜になると、怖い話でも盛り上がった。
叔父はこういう方面も得意で、本当に怖かった。機会があればその話も書きたいが… 

ふと、叔父が思い出した様に「裏山には絶対に入るなよ」と呟いた。 

何でも、地元の人でも滅多に入らないらしい。マツタケとか取れるらしいが。 
関係ないかもしれないが、近くの別荘の社長も、昔、裏山で首吊ってる、と言った。 
いや、そんな気味悪い事聞いたら絶対入らないし、とその時は思った。 
そんなこんなで、早朝の5時ごろまで遊び倒して、やっとそれぞれ寝ることになった。 



697:その2:2008/01/17(木) 21:37:46 ID:U3a23e/90
部屋に差し込む日光で目が覚めた。時刻はもう12時を回っている。
喉の渇きを覚え、1階に水を飲みに行く。 

途中で叔父の部屋を覗くと、イビキをかいてまだ寝ている。
寒いが、本当に気持ちの良い朝だ。 


やはり山の空気は都会と全然違う。自分の部屋に戻り、ベランダに出て、椅子に座る。 
景色は、丁度裏山に面していた。別になんて事はない普通の山に見えた。 
ふと、部屋の中に望遠鏡がある事を思い出した。
自然の景色が見たくなり、望遠鏡をベランダに持ってくる。 

高性能で高い物だけあって、ホントに遠くの景色でも綺麗に見える。 

町ははるか遠くに見えるが、周囲の山は木に留ってる鳥まで見えて感動した。 
30分くらい夢中で覗いていただろうか?
丁度裏山の木々を見ている時、視界に動くものが入った。 


人?の様に見えた。背中が見える。頭はツルツルだ。
しきりに全身を揺らしている。地元の人?踊り? 

手には鎌を持っている。だが異様なのは、この真冬なのに真っ裸と言う事。
そういう祭り?だが、1人しかいない。 

思考が混乱して、様々な事が頭に浮かんだ。背中をこちらに向けているので、顔は見えない。 
その動きを見て、何故か山海塾を思い出した。 

「これ以上見てはいけない」 

と本能的にそう感じた。人間だろうけど、ちょっとオカシな人だろう。気持ち悪い。 
だが、好奇心が勝ってしまった。望遠鏡のズームを最大にする。
ツルツルの後頭部。色が白い。 

ゾクッ、としたその時、ソイツが踊りながらゆっくりと振り向いた。 
恐らくは、人間と思える顔の造形はしていた。鼻も口もある。
ただ、眉毛がなく、目が眉間の所に1つだけついている。縦に。 

体が震えた。1つ目。奇形のアブナイ人。ソイツと、望遠鏡のレンズ越しに目が合った。口を歪ませている。笑っている。 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」 

目が合った瞬間、叫んでいた。涙が止まらない。とにかく、死にたい。
異常なまでの鬱の様な感情が襲ってきた。 

死にたい死にたい…半狂乱で部屋を駆け回っていると、叔父が飛び込んで来た。 



698:その3:2008/01/17(木) 21:39:21 ID:U3a23e/90
「どうした!?」 
「バケモン!!」 
「は?」 
「望遠鏡!!裏山!!」 

叔父が望遠鏡を覗きこむ。 

「~~~~~~ッ」 

声にならない唸りを上げ、頭を抱え込む。鼻水を垂らしながら泣いている。 
さっきよりは、少し気持ちの落ち着いた俺が聞いた。 

「アレ何だよ!!」 
「00子~ 00子~」 

別れた彼女の名前を叫びながら、泣きじゃくる叔父。 
流石にヤバイと思い、生まれて初めて平手で思いっきり、人の顔をはたいた。 
体を小刻みに揺らす叔父。10秒、20秒…叔父が俺を見つめてきた。 

「邪視」 
「じゃし?」 
「いいか、俺の部屋の机の引き出しに、サングラスがあるから持ってこい。お前の分も」 
「なんで(ry」 
「いいから持ってこい!!」 

俺は言われるままに、サングラスを叔父に渡した。
震える手で叔父はサングラスをかけ、望遠鏡を覗く。しばらく、望遠鏡を動かしている。 

「ウッ」と呻き、俺に手招きをする。「グラサンかけて見てみろ」。
恐る恐る、サングラスをかけ、覗き込む。 


グラサン越しにぼやけてはいるが、木々の中のソイツと目が合った。
言い様の無い不安がまた襲ってきたが、さっきほどでは無い。 

だが心臓の鼓動が異常に早い。と言うか、さっきの場所では無い…
ソイツはふにゃふにゃと奇妙な踊り?をしながら動いている。 

目線だけはしっかりこちらに向けたまま…山を降りている!?まさかこっちに来ている…!? 



699:その4:2008/01/17(木) 21:40:47 ID:U3a23e/90
「00、お前しょんべん出るか?」 
「は?こんな時に何を…」 
「出るなら、食堂に空きのペットボトルあるから、それにしょんべん入れて来い」 

そう言うと、叔父は1階に降りていった。こんな時に出るわけないので、呆然としていたら 
数分後、叔父がペットボトルに黄色のしょんべんを入れて戻ってきた。 

「したくなったら、これに入れろ」 

と言い、叔父がもう1つの空のペットボトルを俺に差し出した。 

「いや、だからアイツ何?」 
「山の物…山子…分からん。ただ、俺がガキの頃、よく親父と山にキャンプとか行ってたが、 
 あぁ、あそこの裏山じゃないぞ?山は色んな奇妙な事が起こるからな… 
 夜でも、テントの外で人の話し声がするが、誰もいない。そんな時に、しょんべんとか 
 撒いたら、不思議にピタッと止んだもんさ…」 

そう言うと叔父は、もう一度望遠鏡を覗き込んだ。
「グウッ」と苦しそうに呻きながらも、アイツを観察している様子だ。 


「アイツな。時速何Kmか知らんが、本当にゆっくりゆっくり移動している。途中で見えなくなったが… 
 間違いなく、このロッジに向かってるんじゃないのか」 
「じゃあ、早く車で戻ろうよ」 
「多分、無駄だ…アイツの興味を俺たちから逸らさない限りは…多分どこまでも追ってくる。 
 これは一種の呪いだ。邪悪な視線、と書いて邪視と読むんだが…」 
「さっき言ってたヤツか…でも何でそんなに詳しいの?」 
「俺が仕事で北欧のある街に一時滞在してた時…イヤ、俺らが助かったら話そう」 
「助かったらって…アイツが来るまでここにいるの?」 
「いいや、迎え撃つんだよ」 



700:その5:2008/01/17(木) 21:41:44 ID:U3a23e/90
俺は絶対にここに篭っていた方が良いと思ったが、叔父の意見は 
ロッジに来られる前に、どうにかした方が良い、と言う物だった。 
あんな恐ろしいヤツの所にいくなら、よっぽど逃げた方がマシだと思ったが、 
叔父さんは昔からいつだって頼りになる人だった。
俺は叔父を尊敬しているし、従う事に決めた。 


それぞれ、グラサン・ペットボトル・軽目の食料が入ったリュック・
手持ちの双眼鏡・木製のバット・懐中電灯等を
持って、裏山に入っていった。
暗くなる前にどうにかしたい、と言う叔父の考えだった。 


果たしてアイツの視線に耐えられるのか?
望遠鏡越しではなく、グラサンがあるとはいえ、 

間近でアイツに耐えられるのか?様々な不安が頭の中を駆け巡った。 
裏山と言っても、結構広大だ。双眼鏡を駆使しながら、アイツを探しまわった。 

叔父いわく、アイツは俺らを目標に移動しているはずだから、
いつか鉢合わせになると言う考えだ。 

あまり深入りして日が暮れるのは危険なので、ロッジから500mほど進んだ、
やや開けた場所で待ち伏せする事になった。 


「興味さえ逸らせば良いんだよ。興味さえ…」 
「どうやって?」 
「俺の考えでは、まずどうしてもアイツに近づかなければならない。だが直視は絶対にするな。 
 斜めに見ろ。言ってる事分かるな?目線を外し、視線の外で場所を捉えろ。 
 そして、溜めたしょんべんをぶっかける。それでもダメなら… 
 良いか?真面目な話だぞ?俺らのチンコを見せる」 
「はぁ?」 
「邪視ってのはな、不浄な物を嫌うんだよ。糞尿だったり、性器だったり… 
 だから、殺せはしないが、それでアイツを逃げされる事が出来たのなら、俺らは助かると思う」 
「…それでもダメなら?」 
「…逃げるしかない。とっとと車で」 

俺と叔父さんは、言い様のない恐怖と不安の中、ジッと岩に座って待っていた。 
交代で双眼鏡を見ながら。時刻は4時を回っていた。 



701:その6:2008/01/17(木) 21:44:14 ID:U3a23e/90
「兄ちゃん、起きろ」 

俺が10歳の時に事故で亡くなった、1歳下の弟の声が聞こえる。 

「兄ちゃん、起きろ。学校遅刻するぞ」 

うるさい。あと3分寝かせろ。 

「兄ちゃん、起きないと 死  ん  じ  ゃ  う  ぞ  !  !」 

ハッ、とした。寝てた??あり得ない、あの恐怖と緊張感の中で。眠らされた?? 
 横の叔父を見る。寝ている。急いで起こす。叔父、飛び起きる。 
 腕時計を見る、5時半。辺りはほとんど闇になりかけている。冷汗が流れる。 

「00、聴こえるか?」 
 「え?」 
 「声…歌?」 

神経を集中させて耳をすますと、右前方数m?の茂みから、声が聞こえる。 
 だんだんこっちに近づいて来る。
民謡の様な歌い回し、何言ってるかは分からないが不気味で高い声。 

 恐怖感で頭がどうにかなりそうだった。
声を聞いただけで世の中の、何もかもが嫌になってくる。 


「いいか!足元だけを照らせ!!」 

叔父が叫び、俺はヤツが出てこようとする、茂みの下方を懐中電灯で照らした。 
 足が見えた。毛一つ無く、異様に白い。体全体をくねらせながら、近づいてくる。 
 その歌のなんと不気味な事!!一瞬、思考が途切れた。 



702:その7:2008/01/17(木) 21:45:39 ID:U3a23e/90
「あぁぁっ!!」 
 「ひっ!!」 

ヤツが腰を落とし、四つんばいになり、
足を照らす懐中電灯の明かりの位置に、顔を持ってきた。直視してしまった。 

 昼間と同じ感情が襲ってきた。死にたい死にたい死にたい!
こんな顔を見るくらいなら、死んだ方がマシ!! 


叔父もペットボトルをひっくり返し、号泣している。
落ちたライトがヤツの体を照らす。意味の分からないおぞましい歌を歌いながら、 

 四つんばいで、生まれたての子馬の様な動きで近づいてくる。
右手には錆びた鎌。よっぽど舌でも噛んで死のうか、と思ったその時、 


「プルルルルッ」 

叔父の携帯が鳴った。
号泣していた叔父は、何故か放心状態の様になり、
ダウンのポケットから携帯を取り出し、見る。 

 こんな時に何してんだ…もうすぐ死ぬのに…と思い、
薄闇の中、呆然と叔父を見つめていた。 


まだ携帯は鳴っている。プルルッ。叔父は携帯を見つめたまま。ヤツが俺の方に来た。恐怖で失禁していた。死ぬ。 
 その時、叔父が凄まじい咆哮をあげて、地面に落ちた懐中電灯を取り上げ、 
 素早く俺の元にかけより、俺のペットボトルを手に取った。 

「こっちを見るなよ!!ヤツの顔を照らすから目を瞑れ!!」 

俺は夢中で地面を転がり、グラサンもずり落ち、頭をかかえて目をつぶった。 
 ここからは後で叔父に聞いた話。まずヤツの顔を照らし、視線の外で位置を見る。 
 少々汚い話だが、俺のペットボトルに口をつけ、しょんべんを口に含み、 
 ライトでヤツの顔を照らしたまま、
しゃがんでヤツの顔にしょんべんを吹きかける瞬間、目を瞑る。霧の様に吹く。 

 ヤツの馬の嘶きの様な悲鳴が聞こえた。さらに口に含み、吹く。吹く。ヤツの目に。目に。 



703:その8:2008/01/17(木) 21:46:49 ID:U3a23e/90
さっきのとはまた一段と高い、ヤツの悲鳴が聞こえる。だが、まだそこにいる!! 
焦った叔父は、ズボンも下着も脱ぎ、自分の股間をライトで照らしたらしい。 
恐らく、ヤツはそれを見たのだろう。言葉は分からないが、
凄まじい呪詛の様な恨みの言葉を吐き、くるっと背中を向けたのだ。 


俺は、そこから顔を上げていた。叔父のライトがヤツの背中を照らす。 
何が恐ろしかったかと言うと、ヤツは退散する時までも、
不気味な歌を歌い、体をくねらせ、ゆっくりゆっくりと移動していた!! 

それこそ杖をついた、高齢の老人の歩行速度の如く!! 
俺たちは、ヤツが見えなくなるまでじっとライトで背中を照らし、見つめていた。
いつ振り返るか分からない恐怖に耐えながら… 

永遠とも思える苦痛と恐怖の時間が過ぎ、やがてヤツの姿は闇に消えた。 

俺たちはロッジに戻るまで何も会話を交わさず、黙々と歩いた。 
中に入ると、叔父は全てのドアの戸締りを確認し、コーヒーを入れた。
飲みながら、やっと口を開く。 


「あれで叔父さんの言う、興味はそれた、って事?」 
「うぅん…恐らくな。さすがに、チンコは惨めなほど縮み上がってたけどな」 

苦笑する叔父。やがて、ぽつりぽつりと、邪視の事について語り始めてくれた… 



704:その9:2008/01/17(木) 21:47:33 ID:U3a23e/90
叔父は、仕事柄、船で海外に行く事が多い。詳しい事は言えないが、いわゆる技術士だ。 
叔父が北欧のとある街に滞在していた、ある日の事。
現地で仲良くなった、通訳も出来る技術仲間の男が、 

面白い物を見せてくれると言う。叔父は人気の無い路地に連れて行かれた。
ストリップとかの類かな、と思っていると、 

路地裏の薄汚い、小さな家に通された。叔父は中に入って驚いた。 

外見はみすぼらしいが、家の中はまるで違った。
一目で高級品と分かる絨毯。壺。貴金属の類…香の良い香りも漂っている。 

わけが分からないまま、叔父が目を奪われていると、奥の小部屋に通された。 
そこには、蝋燭が灯る中、見た目は60代くらいの男が座っていた。
ただ異様なのは、夜で家の中なのにサングラスをかけていた。 

現地の男によれば「邪視」の持ち主だと言う。 

邪視(じゃし)とは、世界の広範囲に分布する民間伝承、迷信の一つで、 
悪意を持って相手を睨みつける事によって、
対象となった被害者に呪いを掛ける事が出来るという。 

イビルアイ(evil eye)、邪眼(じゃがん)、魔眼(まがん)とも言われる。 
邪視の力によっては、人が病気になり衰弱していき、ついには死に至る事さえあるという。 

叔父は、からかい半分で説明を聞いていた。
この男も、そういう奇術・手品師の類であろうと。 

座っていた男が、現地の男に耳打ちした。
男曰く、信じていない様子だから、少しだけ力を体験させてあげよう、と。 

叔父は、これも一興、と思い、承諾した。また男が現地の男に耳打ちする。男曰く、 

「今から貴方を縛りあげる。誤解しないでもらいたいのは、それだけ私の力が強いからである。 
 貴方は暴れ回るだろう。私は、ほんの一瞬だけ、私の目で貴方の目を見つめる。やる事は、ただそれだけだ」 



705:その10:2008/01/17(木) 21:48:34 ID:U3a23e/90
叔父は、恐らく何か目に恐ろしげな細工でもしているのだろう、と思ったという。 
本当に目が醜く潰れているのかもしれないし、カラーコンタクトかもしれない。 
もしくは、香に何か幻惑剤の様な効果が…と。縛られるのは抵抗があったが、 
友人の現地の男も、本当に信頼出来る人物だったので、応じた。 
椅子に縛られた叔父に、男が近づく。友人は後ろを向いている。 
静かに、サングラスを外す。叔父を見下ろす。 

「ホントにな、今日のアイツを見た時の様になったんだ」 

コーヒーをテーブルに置いて、叔父は呟いた。 

「見た瞬間、死にたくなるんだよ。瞳はなんてことない普通の瞳なのにな。 
 とにかく、世の中の全てが嫌になる。見つめられたのはほんの、1~2秒だったけどな。 
 何かの暗示とか、催眠とか、そういうレベルの話じゃないと思う」 

友人が言うには、その邪視の男は、金さえ積まれれば殺しもやるという。 
現地のマフィア達の抗争にも利用されている、とも聞いた。 
叔父が帰国する事になった1週間ほど前、邪視の男が死んだ、という。 
所属する組織のメンツを潰して仕事をしたとかで、抹殺されたのだという。 
男は娼婦小屋で椅子に縛りつけれれて死んでいた。床には糞尿がバラ巻かれていたと言う。
 男は、凄まじい力で縄を引きちぎり、自分の両眼球をくり抜いて死んでいたという。 



706:その11、終わり:2008/01/17(木) 21:49:23 ID:U3a23e/90
「さっきも言った様に、邪視は不浄な物を嫌う。汚物にまみれながら、ストリップか性行為でも見せられたのかね」 

俺は、一言も発する気力もなく、話を聞いていた。
さっきの化け物も、邪視の持ち主だっという事だろうか。 

俺の考えを読み取ったかのように、叔父は続けた。 

「アイツが本当に化け物だったのか、ああいう風に育てられた人間なのかは分からない。 
 ただ、アイツは逃げるだけじゃダメな気がしてな…だから死ぬ気で立ち向かった。 
 カッパも、人間の唾が嫌いとか言うじゃないか。案外、お経やお守りなんかよりも、 
 人間の体の方がああいうモノに有効なのかもしれないな」 

俺は、話を聞きながら弟の夢の事を思い出して、話した。
弟が助けてくれたんじゃないだろうか…と。 

俺は泣いていた。叔父は神妙に聞き、1分くらい無言のまま、やがて口を開いた。 

「そういう事もあるかもしれないな…00はお前よりしっかりしてたしな。 
 俺の鳴った携帯の事、覚えてるか?あれな、別れた彼女からなんだよ。 
 でもな、この山の周辺で、携帯通じるわけねぇんだよ。見ろよ。今、アンテナ一本も立ってないだろ? 
 だから、そういう事もあるのかも知れないな…今すぐ、山下りて帰ろう。 
 このロッジも売るわ。早く彼女にも電話したいしな」 

叔父は照れくさそうに笑うと、コーヒーを飲み干し立ち上がった。 



708:本当にあった怖い名無し:2008/01/17(木) 23:12:42 ID:EypCqwTG0
おお、久々にいい作品が。 
乙です。 



36:本当にあった怖い名無し:2007/12/18(火) 15:54:16 ID:VZy90Qc+0
赤ん坊の声
先週の話。 

夜中にゲームしてたら携帯がなったんだ。でもちょっと手が離せない状態だったんで 
「まあ留守電もONになってるし・・・」って考えて放置したんだわ。 
ところがノンキな俺はついついゲームに没頭しちゃってそのこと忘れちゃったんだ。 
で、寝る前に携帯の目覚ましセットしようとしてそのことに気が付いたんだ。 
「うわーやべー」と思って着信履歴みたら「非通知設定」 
でもしっかりと留守電は残ってたので聞いてみたんだ。夜中の3時位だったかな? 

「・・・」 

無言なのね。でもな~んか聞こえるような気もするので音量上げてもう一回聞いてみた。 

「・・・ぎゃ~・・・おぎゃ~おgy・・・ぎゃ~」 

ぞっとしたね。残ってたのは、か細い女の子の赤ん坊の声。 
これを読んでくれた貴方。文章じゃこの怖さは伝わらないだろうけど 
深夜1人で携帯から赤ん坊の声聞くのってけっこー「くる」もんだぜ? 
慌てて携帯投げ捨てたんだけど、そこはほれ、俺もこの板の住人じゃん。 
もう一回、聞いてみたんだわ。 

内容は同じ(当たり前か)赤ん坊の泣き声。それが留守電きれるまで続いてた。 
誓って言うがこの十月十日ほど、種を撒いたことはない(中田氏してない) 
さすがに怖くなった俺はキッチンから味塩とってきて携帯にふりかけ 
(間違えて最初に『味の素』をかけたのはナイショだ)さあこれで一安心と 
布団に潜り込んだ。 

翌朝。冷静な頭で考えてみた。昨日のアレは一体なんだったのだろうと。 
可能性として高いのはイタズラ。でもまああんな手の込んだイタズラするほど 
ヒマな友人はいないので、別の角度から検証してみた。 
『携帯電話のリダイヤル機能』これはありそうじゃね? 
ガキが人の携帯いじってて偶然、リダイヤル機能を押した。・・・ありそうだ。 



37:本当にあった怖い名無し:2007/12/18(火) 15:56:14 ID:VZy90Qc+0
早速俺は子供持ちの友人知人に電話しまくった。・・・「昨日、俺に電話した?」 
もともと電話嫌いな俺の番号知ってる奴は少ないし、その中でも子持ちって 
数名しかいないのですぐに結果が出た。・・・該当者「0」 
次に俺は、「俺から電話かけた奴」「俺の携帯番号知ってる奴」に 
かたっぱしから電話掛けまくった。・・・結果は同じ。該当者「0」 

ここに至って捜査方法に手詰まりを感じ(ぶっちゃけ飽きてきた)ので 
まあオカルト好きな知り合いに話して終わりにしようと思ったわけだ。 

一通り黙って話を聞いて友人が一言。 

友:「ねえあんた。本当に心当たりないの?」 
俺:「ねーなー」 
友:「ん・・・でもあんたさ。きっと心当たりあるはずだと思うんだけど」 
俺:「なんでさ?」 
友:「気が付いてないのかなあ。その話のおかしい所に・・・」 
俺:「???」 

友:「あんた自分ではっきり言ってるんだよね。『女の子の赤ちゃん』って」 
友:「あんたさ。赤ちゃんの声聞いただけで」 
友:「性別ってわかるの?」 

・・・おおう、ぞっとした。そういや何で俺、あの声聞いただけで「女の子」って 
断定出来たんだ? おかしくね? 赤ん坊の声なんて男女の差ないよな? 
俺なんで「女の子」ってわかったんだ?? 

・・・つまらない話で悪かったな。それ以来、夜は携帯きって寝てる。 
また非通知からの着信があったらたまんねーからな・・・。 



38:訪問1:2007/12/18(火) 16:06:40 ID:bM3ETaGh0
訪問
少々長いがお付き合いをば。 


AとB、二人の若者がドライブをしていた。突然目の前に現れた影を轢いてしまう。 
「ヤバ!」慌てて車から降りる二人。「ううぅ~。」うめき声が聞こえる。どうやら人を轢いたらしい。 
が、二人は安堵にも似た奇妙な感覚を覚えた。
轢いた相手は、二人が住む街で有名な頭が少しおかしい浮浪者だったのだ。 

若い二人からしたら、彼など道端の猫と同然。「はは、こいつか!」「あ、わりーなおっさん!」 
等といい、笑いながら二人は車に乗り去って行った。 



39:訪問2:2007/12/18(火) 16:22:45 ID:bM3ETaGh0
後日。一人暮らしのAは自宅で彼女と酒を飲んでいた。 
夜も更けかけ、翌日自宅で用がある彼女を玄関まで見送り、酒もまわって心地もよく、そろそろ寝るか、と思ったところで携帯が鳴る。Bだ。 
B「おい!A!お前今どこにいる!?」やたら興奮した様子に苛立ちすら覚え、不機嫌にAは答える。 
A「あ!?家だよ家。寝るとこ。なんの用だよ!?」 
以下、Bの話。 

Aと同じ街で同様に一人暮らしのB。自宅で寝ようとベッドに入り、意識も薄れ掛けてきた頃、ドアを叩く音で目が覚めた。 
「ドンドンドン!・・・お~い。Aだけど開けてくれ~」 
こんな時間に連絡も無く来て騒ぐAにBは若干の怒りすら覚えたらしい。そっと重い腰を上げ、静かにドアに近づく。 
ドアをいきなり開けることで深夜の非常識な友人に怒りのアピールをしようと考えたからだ。 
「ドンドンドン!・・・お~い。Aだけど開けてくれ~」 
うっせぇなこの酔っ払いが。ドアの前にこっそり立ち、位置の確認の為にスコープを覗く。
 そこでBは固まった。 
そこにいたのは、Aの声を発するテープレコーダーを持ち、バットでドアを叩く、例の浮浪者だった。 
Bは声も出せず、またスコープから目を離せず、ただ立ち尽くしていた。 
しばらくすると、その浮浪者はレコーダーを止め、「こっち、いないいない」と呟き去っていったそうだ。 



40:訪問3:2007/12/18(火) 16:34:44 ID:bM3ETaGh0
A「はいはい。怖い怖いっと。」酒のせいもあり、また、不機嫌なAは真剣に話を聞こうとはしない。 
B「バカ、嘘じゃねぇ!あいつ『こっち』いないって言って・・・」 

ピンポーン。Aの家のインターホンが鳴った。 

A「あ、彼女が忘れ物でもしたのかな? OK、B、その話はまた明日!おやすみ!」 
B「待て!切るな!」 ピッ。半ば強引に電話を切る。 

ピンポーン。再びインターホンと同時に声。「おい、A!!」 

A「はいはいー!今開け~・・・・・・・ッ!!????」 

ピンポーン。「おい、A!!」外からBがAを不機嫌に呼ぶ時の声がする。 
一瞬、Aの思考が止まる。何秒立っただろう。 

そして、ドアを叩く音と、聞き覚えの無い笑い声が響いた。 

「ガンガンガン!いるいるいるいるいるいるいるいるいるいる」 



306:山男な親父から聞いた話1/2:2007/12/24(月) 07:51:18 ID:IX/XnKpb0
山男な親父から聞いた話
俺がまだ親父の玉袋の中で三億人の兄弟と暮らしてた頃、
親父は山仲間2人と秋山登山を楽しんでいた。 

連休で天気も良好、のんびりと『山男の歌』とか歌いながら順調に登ったらしい。 

だけど、昼も過ぎたあたりから急にガスってきた。
そのまま『乙女心と山の空』というようにあっという間に 

雨が降ってきたのだ。まあ自称ベテランの親父たちは
ガスった辺りからヤッケを着てたので問題は無かったのだが、 

そのままのペースで歩けばあと二時間程で宿泊予定の山小屋に着くという時に、
仲間の一人(仮に樋口さんとする)が 

「…さみぃ」 
と呟き蹲ってしまった。

どうしたのかと額を触ってみると物凄く熱い。それに顔は真っ青だ。 

これはまずい。と樋口さんに肩を貸しながらやっとの思いで山小屋にたどり着いた。 
その時点ですでに三時間もかかってしまってた。
樋口さんの顔色はもう土色になっており、 

早いとこ横にして寝かせてやりたかった。 

だが、悪いことは重なるもので、山小屋はすでに満室。廊下にも人が溢れ返っていた。 
親父「せめて樋口だけでも寝かせてやって下さい」 
山小屋の管理人「申し訳ない。健康な人なら無理やり泊めることはできるのだが。 
        その様子じゃお連れさんはもう…」 
親父「まだ大丈夫です!!なんとかお願いします!!」 
山小屋の管理人「わかりました。こちらに…」 
そのまま案内された部屋を見て親父は拍子抜けた。 



307:山男な親父から聞いた話2/2:2007/12/24(月) 07:52:38 ID:IX/XnKpb0
その薄暗く、カビ臭い八畳ほどの部屋には親父達を含め四人しかいなかったのだ。 
先客の一人は部屋の端っこで行儀良く寝ていた。 
そしてカビとは違うなんとも言えない臭いが立ち込めていた。 
(なんだ?こんな部屋の無駄遣いっぷりは?あんなに沢山人がいるのに。) 

親父は疑問には感じたが、まずは仲間の介抱だと、コッヘルでお湯を沸かし、
熱い雑炊を作って樋口さんに食べさせた。 

ついでに親父達も夕飯を済ませ、七時頃には樋口さんを真ん中にしてシュラフに包まった。
 それから、どれ程の時間が経ったか。 
どうも寝付かれない。おかしい。いつもなら泥のように眠っている頃なのに… 

「おい…クマ(親父のあだ名)。起きてるか?」ともう一人の仲間がボソリと呟いた。 
親父「おお。なんか寝れね。お前もか?」 
仲間「ああ。それよりもこの部屋。」 
親父「なんか、変だよな。他の部屋は山男でごった返してるってのに」 
仲間「その前に、だ。山小屋前の掲示板。便所のついでに、見たんだが。」 
親父の背中を得体の知れない。寒気が襲った。 

仲間「行方不明八名。死者一名。って書いてあった。」 
聞いた事はあった。山小屋の一部には病院の霊安室に相当する部屋がある事。 
四畳程離れた布団で寝ている先客は。この臭いの正体は。 
「もう寝る。」親父はシュラフに頭まで突っ込んで目を閉じた。 

翌朝、その先客は、他の山男が下山や登頂等で少なく頃合を見計らって運びだされた。 
救助隊のヘリで下山するとらしい。 
その次の日には樋口さんも元気を取り戻し、山小屋の管理人を驚かせたそうだ。 
ただ、樋口さんによると、あの日、熱で苦しむ彼の額を頻繁に触った冷たい手があったそうな。 

樋口さん「まっ。山男に悪人はいないからな。あの手がなかったら俺もヘリで下山してたかもな」 

スレ汚しの長文、失礼しました。 



309:本当にあった怖い名無し:2007/12/24(月) 12:26:34 ID:HNkEwZi+0
>>307
いい話だ 



342:猫大好き:2007/12/25(火) 21:01:23 ID:rfCmu3aG0
黒猫 
去年の冬の話です。 
当時、母親と二人暮らしで、黒猫を一匹飼っていました。 
この黒猫はとても私になついており、コタツに入り、
パソコンをしているといつも膝の上に乗ってきて 

ゴロゴロする、とても可愛い猫でした。 

その夜も夜遅くまでパソコンで暇つぶしをしていると、
いつものように猫がやってきたようでした。 

パソコンに夢中でしたから、気配を感じるものの、
その姿を確認することもなく、モニターから目を離しませんでした。 


私の背後で何やらゴソゴソしているようでしたが、
そのうち私の腰に擦り寄るように、そして徐々に
膝の上へと移動してきました。 
(またきたか・・・重いなあ・・・) 
など、多少疎ましく思いましたが、やはり可愛い飼い猫ですから、
重いのを我慢してそのまま膝の上に
いさせてやることにしました。 

パソコンをしていない時は撫でてやったりするものですが、
依然私はパソコンに夢中でモニターに釘付けで、 

当然両手はキーボードとマウスを操作しています。 

しばらくした時・・・ 
「ニャーオ」 
と猫の声がします。 
(え!?) 
私は声の方を振り向くと、部屋の隅に黒猫が座っていました。 

ただし、まだ膝の上には何かが存在する感覚があります。黒猫以外の何かが。 
ここで初めて自分の膝の上の何かを目視しました。 
それは生温かい、男の頭でした。 
真っ黒な髪の毛に覆われ、目を大きく開いてこちらを見ていました。 
首から下は何もない、頭だけ・・・ 

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